アメリカのトランプ大統領が「イラン国民を支援する用意がある」と発言し、イラン政府への軍事介入を示唆したことで、国際社会に緊張が走っています。一見すると遠い中東の出来事に思えるかもしれませんが、実はこの問題は日本の物価や私たちの生活にも直結する重要なニュースです。
本記事では、イランで何が起きているのか、トランプ大統領の狙いは何なのか、そして日本への影響までを初心者向けにわかりやすく解説します。
イラン各地でデモ発生 死者500人以上
物価高騰に抗議する市民デモが激化、500人以上が死亡
現在イランでは、深刻な物価高騰に抗議する市民デモが各地で発生しています。生活必需品の価格上昇に耐えきれなくなった人々が街頭に出た結果、治安部隊との衝突が相次ぎ、500人以上が死亡したと報じられています。
なぜイランでは物価が急騰しているのか
背景には、長年続くアメリカなどからの経済制裁、通貨価値の下落、失業率の上昇があります。
輸入に頼る商品が高騰し、一般市民の生活は急速に苦しくなっています。
強権的な政権による弾圧と国民の不満の蓄積
イラン政府はデモに対し強硬姿勢を取り、言論統制や武力による弾圧を行ってきました。
インターネットも切断されています。
これがさらなる反発を生み、社会不安が一気に噴き出した形です。
トランプ大統領の発言は何を意味するのか?
「アメリカはイラン国民を支援する用意がある」という発言の重み
こうした中でトランプ大統領は、「アメリカはイラン国民を支援する用意がある」と発言しました。
これは単なる人道的コメントではなく、イラン政府への強い圧力として受け止められています。
人道支援なのか、それとも軍事介入の布石なのか
表向きは国民支援を掲げていますが、軍事介入を含む強硬策をにおわせる内容であり、事実上の警告とも言えます。
発言が国際社会に与えたインパクト
この発言により、中東情勢の不安定化を懸念する声が一気に高まりました。
ベネズエラに続きイラン介入?「ドンロー主義」から逸脱?
「ドンロー主義」とは何か?
トランプ大統領は1月3日のベネズエラ攻撃の際に「ドンロー主義」を唱え、
「西半球におけるアメリカの絶対的支配」を推し進める行動をとったと考えられていました。
しかし、イランは西半球ではなく東半球にあります。
ドンロー主義とは西半球に限らず、アメリカに盾突く国はすべて攻撃の対象ということなのかもしれません。
本人が詳しくその定義を語っていないので、彼の指針が何なのか、多くの人がわからない状況です。
トランプ外交は変質したのか?
そもそも、トランプ氏は「アメリカは世界の警察官をやめる」「他国でのもめごとに介入せず、アメリカファーストで」と主張していました。それに共感して投票した人も多かったと思います。
しかし、いまやっていることはベネズエラ攻撃といい、まったく逆の行動です。
当時の考えとの整合性はどうなっているのでしょうか。
米国とイランは対立の経緯
国交がないという現実
アメリカとイランは長年国交がなく、敵対関係にあります。
イラン革命以降の対立
1979年のイラン革命で、親米だった当時のパーレビ国王が追放されました。
さらにイスラム革命の指導者ホメイニ師を熱狂的に支持する学生たちが、
アメリカ大使館に突入し、外交官など60人余りを人質に取り、
400日以上にわたり大使館に立てこもるという前代未聞の事件が起きました。
これをきっかけに両国の関係は決定的に悪化しました。
去年6月の核施設空爆
最近では、アメリカはイランの核開発阻止を目的に核施設を空爆しました。
この時も、イラン側の反撃が懸念されましたが、結局大きな反発はありませんでした。
しかし、今回もしアメリカがイランに軍事介入すれば、
イランの体制転覆につながる可能性があり、イラン側は徹底抗戦するものと思われます。
それにしてもなぜアメリカは
大きな代償を支払う可能性のある軍事介入に踏み切ろうとしているのでしょうか。
イスラエルとの関係がカギ?トランプ大統領の本音
強烈な親イスラエル姿勢
トランプ大統領はイスラエルへの肩入れが非常に強いことで知られています。
第1期目の時も、アメリカ大使館をテルアビブから領有権争いの決着していないエルサレムに移し、
国際社会から批判の目を向けられていました。
イランはイスラエル最大の脅威
イランは、イスラエル打倒をこれまで公言しており、また反イスラエル勢力を支援しているなど、
イスラエルにとって最大の脅威です。
体制崩壊はイスラエルの悲願
イランの体制の転換はイスラエルにとって長年の悲願であり、トランプはそれを後押ししたい思惑があると見られます。
しかし、なぜそこまでイスラエル寄りの姿勢をとるのか。
トランプ支持層がイスラエル寄りの人が多いということなのか、それとも個人的な信念の問題なのか。
このあたりははっきりとはわかりません。
イランは「簡単に倒せる国」ではない
中東屈指の軍事大国
イランは人口・軍事力ともに中東有数の大国です。
ベネズエラと同じにはいかない理由
地理的条件、宗教的影響力、軍事力の規模がベネズエラとまったく異なります。
仮に軍事衝突となった場合、双方にかなりの犠牲者が出ることも想定されます。
ホルムズ海峡封鎖という最悪のカード
さらに、対抗措置としてイランが
世界の原油供給量の約20%が通過するペルシャ湾のホルムズ海峡を封鎖すれば、
世界経済に深刻な影響が出ます。
日本への影響は?これは決して他人事ではない
日本は原油輸入の9割以上を中東に依存
日本経済は中東情勢に非常に大きく左右されます。
ホルムズ海峡の封鎖は、その期間にもよりますが、死活問題です。
もちろん、日本だけでなく世界の多くの国が非常に大きなダメージを受けます。
原油価格高騰と物価上昇
原油輸入が滞れば、ガソリン代や電気代、食品価格まで影響を受けます。
まとめ|イラン問題は「遠い戦争」ではなく私たちの問題
トランプ大統領のイランへの軍事介入示唆は、単なる外交発言ではありません。
中東の不安定化は原油価格を通じて日本の物価に直結します。
この問題は「遠い国の紛争」ではなく、私たちの生活に直結する重要な国際ニュースなのです。
今後の米イラン関係から目が離せません。