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自民党歴史的勝利の根源とは?野党が敗れた本当の理由を初心者向けに解説


今回の衆議院選挙は、自民党の歴史的大勝利と、中道連合、特に旧立憲民主党勢力の壊滅的敗北という構図となりました。私が思うに、「なぜ自民党が勝ったのか」というよりも、むしろ重要なのは、「なぜ野党は選ばれなかったのか」を考えることではないでしょうか。

本記事では、政治に詳しくない初心者でも理解できるように、今回の選挙結果の背景を丁寧に整理し、自民党勝利の“根源”を読み解いていきます。


今回の衆議院選挙は何が「歴史的」だったのか

今回の選挙で、自民党は全465議席のうち316議席を奪う「圧勝」と呼ぶにふさわしい結果を手にしました。連立を組む日本維新の会と併せると352議席で、戦後最大の勝利です。一方で、政権交代を掲げていた中道改革連合は、有権者の支持をほとんど集められず、大惨敗に終わりました。

この結果は単なる議席数の増減以上の意味を持ちます。なぜなら、有権者が「物価高の社会に不満はあっても、野党には期待しない」という選択を、極めて明確に示したからです。


自民党が良かったというより「野党が弱すぎた」

野党側は敗因として「選挙期間が短かった」「十分に訴える時間がなかった」と説明するのかもしれません。しかし、それは本質ではありません。仮に選挙期間が倍あったとしても、結果は大きく変わらなかった可能性が高いと思われます。

野党は最後まで「自分たちが政権を取ったら、どんな日本になるのか」を具体的に語れなかったことが最大の敗因ではないかと思うからです。自民党と違う未来像が見えない以上、有権者がリスクを取ってまで投票する理由は生まれません。


中道連合の主張はなぜ有権者に刺さらなかったのか

中道連合の候補者たちが選挙期間中、繰り返し訴えていたのが「裏金議員を許してはいけない」という金と政治の問題です。これは民主主義において非常に重要な論点ですが、それは過去や現在の不正を糾弾する意味合いが強く、「これからの生活がどう良くなるのか」「私たちの社会がどう発展するのか」という未来の話に直結しません。

多くの有権者は、怒りだけで投票するわけではありません。自分や家族の生活がどう変わるのか、将来にどんな希望が持てるのかを無意識のうちに考えています。その点で、野党のメッセージは感情を動かす力を欠いていたと言わざるを得ないと思います。


消費税減税で野党の「違い」が消えた

政策面でも、野党は苦しい戦いを強いられました。多くの野党が掲げたのが「消費税減税」です。しかし自民党は、食料品に限って2年間、消費税をゼロにするという期限付きの政策を打ち出しました。

これにより、野党の最大の売りは一気に色あせました。消費税減税は自民党がこれまで頑として首を縦に振らなかった政策ですが、これを打ち出したことで、与野党の間で政策の大きな違いが見えなくなったのです。


外国人問題でも自民党が主導権を握った

外国人労働者や移民をめぐる問題でも、自民党は積極的な対応をする姿勢を見せました。これまで参政党などが強く訴えてきた規制強化路線を取り込み、有権者の不安に応える姿勢を見せたのです。

結果として、野党は争点を奪われ、「自民党ではなく野党を選ぶ理由」を提示できなくなりました。


自民党と野党の主張が似すぎていた問題

今回の選挙では、政策を比べても自民党と野党の違いが分かりにくかったと思います。政策が重なれば重なるほど、有権者は「働いて、働いて、働いてまいります」という史上初の女性宰相にかじ取りを託してみたいと考えたのではないでしょうか。

本来であれば、野党にこそ大胆で思い切った政策を打ち出すべきでしたが、自らの存在意義を十分に示せなかったと思います。


選挙で本当に必要なのは「未来社会の夢」

選挙で人の投票を促す最大のものは何でしょうか。

比較政治学の巨人でコロンビア大学教授だったジョヴァンニ・サルトーリは次のように言っています。

有権者は政策の正しさではなく、物語として理解できるビジョンに反応する

アメリカのオバマ元大統領も、“Yes We Can.” というシンプルな言葉で、有権者に希望の物語を提示しました。
オバマ自身、回顧録の中で「政策の詳細よりも、希望の物語が人々を動かした」と認めています。

翻って、今回の野党はたとえ嘘でも希望の物語を人々に示せたのでしょうか。

「中道」という言葉ですが、「穏健な」というポジティブな意味がある一方で、「右でも左でもない」「主張がない」という意味にも取れます。こうしたところにも人々が党の積極的な姿勢を見いだせなかったようにも思えます。


躍進した「チームみらい」が示した別の選択肢

一方で注目されたのが、新興勢力「チームみらい」の躍進です。彼らは消費税減税を掲げず、社会保険料の削減という別のアプローチを提示しました。

さらに、「テクノロジーで政治を変える」というメッセージは、若きAIエンジニアが語るからこそ説得力を持っていました。
「この人なら、何か面白いことをしてくれそうだ」と思わせる力があったのではと思います。


自民党はこの歴史的大勝利に応えられるのか

責任ある積極財政、国の根幹にかかわる重要政策の大転換とは何か

では自民党は提示した明るい未来像とは何でしょうか。

「責任ある積極財政」と「国の根幹にかかわる重要政策の転換」という言葉です。

実はこれが何を意味しているのか、具体的なイメージやその方法論については多くの人があまりわかっていないと思います。しかし、史上初の女性の総理大臣で、不人気だった石破政権の政策を根本的に変えていくという彼女の姿勢に「何かやってくれるのではないか」という期待があるのは事実です。

歴史的大勝利を収めた自民党には、これまで以上に重い責任がのしかかります。

赤字国債に安易に頼らず、将来の成長につながる分野に資金を投入することができるのでしょうか。教育、科学技術、インフラ、少子化対策など、国の根幹にかかわる分野への投資は重要です。一方、どこからその資金を調達するのかということについては、よくわからないままです。

有権者が選んだのは、単なる現状維持ではありません。高市首相が約束した「この国をどう成長させるのか」という問いへの、現実的かつ誠実な答えをどのように実現していくのか。彼女の頭の中にあるシナリオがどのようなものなのか、今後注目していきたいです。


まとめ

今回の自民党歴史的勝利の根源は、「自民党が圧倒的に優れていたから」ではない。野党が自民党とは違う未来を描けなかったこと、そして有権者の想像力を刺激する物語を語れなかったことにあります。

野党には自民党とは異なる夢のある未来像を是非次の選挙では語ってほしいものです。

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